スピッツ 「君は太陽」

君は太陽

スピッツの中でも、とても好きな曲のひとつです。

イントロから軽快なテンポで気分が爽快になる曲ですよね。歌詞も前に進もうと、迷いは吹っ切れたというような歌詞になってると思います。

ちょっと落ち込んだ後には、いつもこの曲を聴いて元気をもらっています。

 

ということで、自分なりにこの曲の感じたことを書いていきたいと思いす。

 

♫「あきらめた 」つぶやいてみるけど

      あきらめられないことがあったり

      訳を知って なるほどそうかそうか

      少ない知恵しぼって 小さくまとめたり

 

こんな風に思うこと、ありますよね。

自分の中ではこうしたいと思うことがあっても、周りの雰囲気や立場、体裁なんかを考えてしまうと、ついつまんないところで落ち着いて、納得してしまうような感じですかね。

 

「少ない知恵」という言葉が、なんかちっぽけな自分を表しているようで…すごくわかるような気がします。

 

♫ でも 見すかされていたんだね

     なぜか  君はくちびるをへの字にしてる

 

「見すかされていたんだね」というのもなんだかグサッとくるような言葉です。

君に見すかされていたのですが、この君は誰なのでしょうか? 恋人?片思い?なのか、または自分の中にいる本当の自分、タマシイみたいなものとも感じることもできると思います。

そんな君に唇をへの字にされたら、グッと抑えていた気持ちが抑えられなくなりますよね。

 

  ♫あふれ出しそうな  よくわかんない気持ち

     背中をぐっと押す手のひら

     斜めった芝生を転がっていくのだ

     止めたくない今の速度  ごめんなさい

     理想の世界じゃないけど  大丈夫そうなんで

 

自分の中の本当の気持ちが勝つ、そしてそれを止めたくない、この瞬間。

理想の世界とは、、

自分の理想の世界ではないのか、または現実の世界ではないのかもしれません。

でも今の瞬間が、なんとか行けそうだと思えるのではないでしょうか。

 

 ♫渡れない  濁流を前にして

     座って考えて闇にハマってる

     愛は  固く閉じていたけど

     太陽  君は輝いて僕を開く

 

渡りたいけど渡れない状況に途方に暮れている。

天の岩戸に隠れた神様のように何か耐えがたいことがあって、もう愛というものには関わらないと決めていたのだけど、君の持つその輝きが僕の閉ざされた心を開いてくれる。

 

♫ こぼれ落ちそうな  美しくない涙

     だけどキラッとなるシナリオ

     想像上のヒレで泳いでいくのだ

     ピリリと痛い昔の傷  夢じゃない

     明日憧れの岸に  たどり着けるよ

 

過去を振り返って、後悔して流す涙なのでしょうか。でもその涙が、自分の中のこれからのシナリオを決定づけてくれた。

だから、自分の思うがまま想像したヒレをつけて濁流に入り、泳ぎ出すのだ。

過去に負った心の傷が痛むから、これは夢ではなく、妄想でもなく、現実に今前に進もうとしている証しなのだ。

必ず君の場所にたどり着けるはずだよ。

 

 ♫色づいた果実  すっぱくて

     ああ太陽  僕は迷わない

     もう迷わない君と

 

色づいた果実はすっぱい。舌の端っこに感じるこの感覚。わかったような気がする。

君は紛れもなく太陽だよ。僕はもう迷わない。

君と一緒に進んで行こう。

 

 

個人的に感じたことですが、ここに出てくる君とは、手の届かない遠くにいる人なのではないかと思えます。

 

何らかのかたちで離れてしまった君に対して、ずっと悲しく、寂しいと思いモヤモヤしていたものがあって、しかも自分の心の中にいる君が、くちびるをへの字にして僕を見つめている。

そんな君を見て、そうじゃないよねって、何か吹っ切れたかのようなものを感じたのではないかと思うのです。

 

そう…

君のもとへはまだ行くことはできないかもしれないけど、いつか必ず行くときがやってくるから、そのときにきっと逢える。

自分の中にいる君の存在を抱えて、その世界に向かってこれから泳いで行こうと。

君は太陽だから、いつも僕を見守ってくれているし、すべてを見すかしているよね。

だから、もう迷うことなく正々堂々と思うままに生きて、いつか逢えるときを楽しみにしよう。

 

そんな風に感じられました。

 

今まで抱えていた迷いが吹っ切れた感覚がこのメロディにも表れているように思います。

 

    

スピッツ「流れ星」

「流れ星」

 

スピッツがアマチュア時代からライブで演奏していた曲です。

1999年のカップリング曲を集めたアルバム「花鳥風月」に新録曲として収録されています。

 

 

 

「僕にしか見えない地図を広げて独りで見てた

 見上げた時には もう太陽は沈んでいた」

 

この地図は恋人との未来を描いていたシナリオのように思えます。

また地図を見ていて時間が経ち、もう夜になっていたということと、地図に描いた通りに未来が訪れるだろうと顔を上げて進もうとした時には、もう君は僕のそばにはいなかったという状況が重ねられているように感じられます。

 

「造りかけの大きな街は 七色のケムリの中

 解からない君の言葉 包み紙から取り出している」

 

描いていた希望は僕の妄想に終わってしまい、君の理解できなかった言葉、その意味さえも聞けないまま、ただ思い返しているだけ。

 

「流れ星 流れ星 すぐに消えちゃう君が好きで

 流れ星 流れ星 本当の神様が

 同じ顔で僕の窓辺に現れても」

 

すぐに消える流れ星のように、星になっちゃった君が今でも好きで

君をむかえにきたときと同じように神様が僕の前に現れるときまでずっと好きでいる

 

「君の心の中に棲むムカデにかみつかれた日

 ひからびかけていた僕の 明日が見えた気がした

 誰かを憎んでたことも 何かに怯えたことも

 全部かすんじゃうくらいの 静かな夜に浮かんでいたい」

 

思い出す!君と抱き合い、君の心に触れてしまったような感覚を味わったとき、僕の今までの暗い部分がすべて消え去り希望が見えた気がした。自分が人を憎んでいたことや何かに怯えていたことも忘れられそうなくらいで、ずっと抱き合っていたいと思った。

 

星になった恋人の存在がとてつもなく大きく、もう君のように好きになれる人は現れることはないという想いを流れ星と重ねて表現されているように思います。

スピッツ 『若葉』

私はスピッツの曲が好きです。スピッツに慰められ、癒され、勇気をもらってきました。

好きな曲の感想や想いを書きたいと思います。

 

今回は「若葉」です。

 

アルバム「とげまる」の12曲目に収録されている曲です。ギターとマンドリンで静かで、しっとりとはじまる曲です。「若葉」が好きな理由は、はじめてこの曲を聴いたときにあります。

 

歌詞を指で追いながら聴いていたのですが、途中で、ふとドラムやエレキの音が入っていることに気づき、いつの間にか壮大な曲になっていることにアッと驚き、感動したことを思い出します。

 

この曲、お互いに好意を寄せる二人が、離れていく悲しい様を描いたものですが、繰り返し聴くことで、もっと深いところが感じられてきます。

 

歌詞はこうです。

 

優しい光に 照らされながら あたり前のように歩てた 

扉の向こう 目を凝らしても 深い霧で何も見えなった

ずっと続くんだと 思い込んでいたけど

指の隙間からこぼれていった

思いだせるいろんなこと

花咲き誇るころに  君の笑顔で晴れた  街の空

涼しい風  鳥の歌声  並んで感じていた

つなぐ糸の細さに  気づかぬままに

 

忘れたことも  忘れるほどの  無邪気でにぎやかな時ん中

いつもと違う  マジメな君の「怖い」ってつぶやきが解んなかった

暖めるための  火を絶やさないように

大事な物まで  燃やすところだった

思い出せる  いろんなこと

花咲き誇る頃に  可愛い話ばかり  転がってた

裸足になって  かけ出す痛み  それさえも心地よく

一人よがりの意味も知らないフリして

思い出せる  すみずみまで

若葉の茂る頃に  予測できない雨に  とまどってた

泣きたいほど  懐かしいけど  ひとまずカギをかけて

少しでも近づくよ  バカげた夢に

今君の知らない道を歩きはじめる

 

私はこの曲、歌詞がとても好きなのです。とてもきれいだなと思います。

 

まずは サビのところに注目したいのですが、1番、2番と花咲き誇る頃とあります。ここに出てくる花なのですが、何の花を表しているのでしょうか? たぶん桜の花ですよね。そして若葉も桜の木に芽吹く若葉のことを表していると思います。

 

桜について少し調べてみました。桜の若葉は、桜が散ったあとに芽吹くそうです。その後休眠状態になり、冬を迎え暖かくなった春に一気に花を咲かせるそうです。すなわち花を散らせることが来年へのスタートとなるわけです。また桜には低温期間が必要とされ、その寒暖の差で花を咲かせる準備が一気に進むらしいです。

🎵

暖めるための火を 絶やさないように

大事なものまで 燃やすところだった

 

桜は冬という寒い時期を経なければ、開花しないのです。この表現はまさに桜と自分たちを重ね合わせた部分で、素晴らしい表現だなと思います。

 

1番の歌詞について

大切な人とあたり前のように過ごすことが、これからもずっと続くと思っていたけどそうじゃなかった。思いだせるよ 桜の咲く頃のこと。そのときは二人を繋いでいる糸がこんなにも細いなんて気づいてもなかったよ。

 🎵

つなぐ糸の細さに 気づかぬままで

 

うーん、胸が締めつけられる表現です。

 

2番の歌詞について

無邪気な時間が進む中、君のマジメなつぶやきの意味が理解できてなかった。あとで気づいたけど、自分がやっていたことは、君の大事なものを失わせてしまうものだった。思いだせるよ、桜の咲く頃のこと。靴をぬいで、かけ出すという表現は、このあとの一人よがりの意味も知らないフリしてとあることから、どこかへ旅立つ、旅立とうとしているのではないかと思います。

 

そしてこのあとに若葉というコトバが出てきます。

 

🎵

若葉茂る頃に 予測できない雨にとまどってた

 

と、、自分が選んだ道、選ばざる得なかった道に対して梅雨時期の雨を重ねているように感じます。後悔もあるけど、ひとまずちゃんと前を向いて頑張ってみようと決断している表現だと感じました。

 

若葉というコトバには、こんな想いが込められてると感じ、詩の美しさに感動しました。

 

大切な人と、あたり前のように一緒にいることはもう出来なくなってしまったけど、一緒に過ごした思い出は鮮明に覚えているよ。今見ている桜の若葉が、今度桜の花が咲くまで忍び耐えていくように自分も頑張ってみるよ。君との大切な思い出にとりあえずカギをかけて、これからも強く生きていくよ。

 

こんな風に「若葉」を想いました。

泣けてきます。

 

実はこの「若葉」という曲は、私の大切に想う友人も好きな曲なのです。その友人の「若葉」に対する想いが、少しでも分かりたくて、、いろいろ考えてみました。

幸せな日々が続く中で、かけがえのない人と別れなければならない時が来たら、、とても辛くなります。でもなんとか前を向いて生きていくと決断することが大切なんだと思います。

 

 

 

 

今回は私の好きなスピッツの曲「若葉」について語ってみました。

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました😊